MAZDA FAMILIA [1st]

家族…。

何気なく見ていたテレビの番組で、象の家族の生態を紹介していた。「家族の絆」という点で実に強いものがあるのだなと感じた。というのも近頃の人間社会で「家族」の事件が多いからなおさらかも知れない。悲しいことだ。「絆」が自然に生まれるよう願ってやまないところだが、東日本大震災を契機に「絆」が語られる機会が増えたと感じたのは私だけではないと思う。

そこで今回ご紹介する『ファミリア』、まさにイタリア語で「家族」を意味する命名だ。

東洋工業(現マツダ)に於ける機械事業の中心人物であった松田重次郎、恒次父子の悲願だった乗用車製造。時代背景から軽四輪「R360」で実現し、「キャロル」で拡大した後の登場だ。

昭和38(1963)年にバンからスタートし、

翌年ワゴンを追加、そして東洋工業初の小型乗用車として「4ドアセダン」をデビューさせた。

フラットデッキのボディに「キャロル」で実績を付けた<白いエンジン>アルミ合金製5ベアリングの800cc42PS水冷直列4シリンダーOHVを搭載した5人乗りだった。翌昭和40(1965)年には、新設計同社初の1000cc68PS直列4シリンダーSOHCツインキャブ搭載の「クーペ」を加え、最高速度145km/hの実力を発揮した。さらに昭和42(1967)年にはサニー、カローラなどのライバル対策として1000cc58PS 4シリンダーOHV搭載、楕円形ヘッドライトの「1000」を追加。そして同年後半に2代目に引き継がれる。

上の写真が初代「4ドアセダン」発売時のカタログ。表紙に「新しいファミリーカー時代をひらく新しいセダン」とある。

強烈なのは「…お望みなら…最高速度で世界一周できます」とあり「―連続最高時速115キロ―」となっていることだ。

自信満々の表現にびっくり!!

 

初代発売の昭和39(1964)年にはハイウェイバスが登場、東海道新幹線も開業するなど高速時代が本格的になってきたのを実感した想い出だ。

*このコラムではワゴンを商用車として扱っています。

(敬称略)[2018-6改]

MAZDA FAMILIA [1st]” に対して1件のコメントがあります。

  1. 加藤寛教 より:

    マツダ初の小型車、ファミリア800発売。ファミリアは、イタリア語で家族を意味する。プリンスグロリアのアメリカンデザインと同様に、シボレ・ーコルベア風のフラットデッキを採用。最初はバン、トラック、続いてワゴン、セダン(2ドア&4ドア)、クーペのラインナップが加えられ、マツダの小型車市場の成功の原動力となった。マイナーチェンジで、セダン(2ドア&4ドア)中心に楕円形2灯式ベッドランプ+横銭フロントグリルを小変更。1000cc追加。

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