FRONTE [4th]

「わが国軽自動車の先鞭をつける」とされた

昭和30(1955)年発売の「SUZULIGHT」。

〈スズキ歴史館展示車〉…小生撮影

〈昭和31(1956)年発行のパンフレット〉

「FRONTE」の歴史はこのくるまを進化させ昭和37(1962)年に誕生した「SUZULIGHT FRONTE TLA」

から始まった。

そして、昭和42(1967)年登場の2代目が

「コークボトルライン」の「FRONTE 360」だ。 

それから、昭和45(1970)年後半に3代目前期型とされる71年型「FRONTE 71」

が登場。

先代の「FRONTE 360」と同様「RR」で、エンジンは「空冷2ストローク3気筒3キャブレター7ベアリング、直接給油方式(CCI)30ps・31ps・34ps・36ps」の4タイプが設定された。

4輪独立で、「FRONTE 360」とは全く違う「スティングレイ・ルック」とされる「広く、低く、鋭く…」を追及したボディ形状だった。「スティングレイ」は言うまでもなく「エイ」のことだ。

翌昭和46(1971)年には3代目後期型の72年型「FRONTE 72」

に進む。

そして翌昭和47(1972)年秋に3代目最終型とされる「FRONTE 73」

に進化する。

「71」「72」同様「スティングレイ・ルック」だが、グリルのデザインが変更されボンネットにくっきりした出っ張りをもたせ、バンパーの形状変更、ヘッドライトを角から丸にするなどより精悍になった。

喚起性能の向上で3角窓をなくしすっきり感を増した感じだった。

水冷中心の車種構成で、主力のエンジンは従来からの「LC10W」型を搭載したが問題視され始めた公害対策として吸気系の「SRIS(SUZUKI・RECYCLE・INJECTION・SYSTEM)」などがシステム化された。

その後、昭和48(1973)年に今回ご紹介の4代目『FRONTE』が登場する。

直線的だった先代のデザインをオーバル・シェル(卵の殻)と呼ばれる曲面構成の丸みを帯びたボディに一新、リヤの「オープンバック・ウインドー」が思い出される。

エンジンは水冷2サイクルで分離型直接給油方式(スズキCCIS)採用の「LC10W型」を搭載、セダン

系4ドア2ドアは34ps/6000rpm、ツーリスモ系は37ps/6500rpmを発生した。

ここに、当時のカタログからの画像をご覧頂く。

価格は356000円(東京)だった。

登場の昭和48(1973)年は70歳以上の老人医療が無料になった年。当時若かったから他人事だったが、今を考えたら良い時代だった訳だ。

また、為替レートが固定相場制から変動相場制に移行した年でもあった。

「シュガーカット」発売の年でもあり、食が豊かになった証だと感じた記憶だ。

糖尿病?ダイエット?…いずれにしても気を付けよう!!

(敬称略)

[2022‐2]

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