MAZDA B360
大正9(1920)年に「東洋コルク工業」として創立、今年101周年を迎えた「MAZDA」。
その長い歴史の中でロータリーエンジンを実用化した実績はご承知の通りだが、今回はそのロータリーエンジンに関するNSUバンケル社との技術援助契約を政府が承認した昭和36(1961)年に発売された軽4輪車『B360』をご紹介する。
2月に「トラック」、5月に「ライトバン」を追加している。
カタログの冒頭に「乗用車の機構を生かした 軽免許で乗れる新しい時代のミニコマーシャルカーです」としている。
シンプルですっきりした、三角窓がよく似合うラインが好きだった。
エンジンはアルミニューム合金シリンダーヘッドで吸入ガス予熱装置採用の「360cc強制空冷頭上弁式4サイクル2気筒90°V」。
「13ps/4800rpm2.2kg-m/3400rpm」だった。
サスペンションは前輪が「独立懸架・ウィッシュボーンコイルスプリング」、後輪は「半楕円形リーフスプリングに補助スプリング」。
ショックアブソーバーは「前後輪とも両効きオイルダンパー」が採用された。
ここで初代カタログからの懐かしい画像をご覧いただく。
<今時は小生でも気楽にプレーするが、この時代のゴルフはブルジョアのスポーツだったことを思えば当時のゴルフ場作業用車両としても似合うオシャレな面も垣間見える背景だ>
この先が「ライトバン」だが、「ビーバン」の愛称で呼ばれ可愛いイメージだった。
その後、昭和38(1963)年のMCでフェイスリフト及びエンジンを総アルミの直4に変更し中期型に、昭和40(1965)年のMCではヘッドライトを丸2灯から角2灯に変更して後期型とした。
そして昭和43(1968)年後半まで製造され「ポーター」に引き継がれた。
さて、初代発売の昭和36(1961)年は加山雄三の「若大将シリーズ」第1作が封切られた年。
一方で、「巨人・大鵬・卵焼き」の響きが懐かしい。
スポーツ界では権藤投手が35勝を達成、柏鵬時代幕開けの年でもあった。
エンゼルパイが発売され今でも大好きだが、糖尿には気を付けよう‼
(敬称略)
[2021-3]