MAZDA FAMILIA [2nd]
『ファミリア』、イタリア語で「家族」を意味する命名だ。
昭和38(1963)年にバンからスタートし、
翌年ワゴンを追加、そして東洋工業初の小型乗用車として「4ドアセダン」
をデビューさせた。
昭和40(1965)年には、新設計同社初の1000cc68PS直列4シリンダーSOHCツインキャブ搭載の「クーペ」を加え、最高速度145km/hの実力を発揮した。さらに昭和42(1967)年にはライバル対策として
1000cc58PS 4シリンダーOHV搭載、楕円形ヘッドライトの「1000シリーズ」を追加。
そして同年後半、今回ご紹介する2代目に引き継がれる。
「オーバルシェイプ」と呼ばれる丸みを活かしたデザインにカーブドガラスや当時流行の角型ヘッドライトを採用、フロントサイドウインドーの三角窓をなくした。
初代後期の「1000シリーズ」から継承したエンジンは水冷直列4シリンダーOHVの1000cc58psだった。
新鮮だったのは「オリジナル」と称する車種を設定したことで、カタログには「エンジン、足まわりの主要機構は〈デラックス〉と同じですが、あとは走るに必要な最小限の装備だけ、気に入った部品を次々に取付けると世界で唯一、あなただけのくるまになるという、ちょっとわが国には類のないきわめてユニークな車です。」と謳っている。オプション部品充実の先駆けとなったようだ。
さて、2代目のその後の進化については別途ご紹介するとして、この辺で昭和43(1968)年発行のカタログからの画像をご紹介するのでご覧頂きたい。
2代目登場の昭和42(1967)年には、世界初のロータリーエンジン搭載量産車「COSMO SPORTS」を発売しているので別途ご紹介する。
また、資生堂が男性化粧品の「MG5」を発売している。
*このコラムではワゴンを商用車として扱っています。
(敬称略)
[2019‐10改]
マツダファミリア2代目のカタログです。横銭フロントグリル+角型2灯式ヘッドランプを採用。三角窓を廃止した、ボクシーなオーバルシェイプのヨーロッパデザインを採用。ボディタイプは、2ドアセダン&4ドアセダン/2ドアバン&4ドアバン/トラックの5タイプ。1000cc&1200ccレシプロエンジン、ロータリーエンジンや2ドアセダン&4ドアセダン1200オリジナル/スタンダード/パーソナルDX、ロータリーセダンSS&TSS、1200クーペ&ロータリークーペも追加される。マイナーチェンジで、ファミリアプレストのサブネームが付き、1000cc&1300ccレシプロエンジン/ロータリーエンジンをリニューアル。クーペ1300GF&ロータリークーペGS追加。再びマイナーチェンジで、2ドアセダン&4ドアセダンに1000&1300GL、クーペ1000追加。その後、全長を60mm、全幅を60mm拡大した、ファミリアプレスト3代目のフルモデルチェンジ(正式ではビッグマイナーチェンジ)を実施。